第7節 施設の拡充と学生生活

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岡崎学舎に体育館が完成
愛知学泉大学の岡崎学舎においては、学園創立70周年の記念事業のひとつとして、昭和57年(1982)11月、3階建ての管理棟が増設された。岡崎学舎の既設管理棟の西側に隣接し、正門を入って真正面の位置に当たる。管理棟は、大学管理機能の充実を目的としたものである。大学と短期大学の本部が置かれることになった。
管理棟の1階・展示ホールには、生活文化研究所の所蔵品の展示コーナーとともに、創立者の寺部だい、三蔵両先生のブロンズ像が設置された。像は、本学講師・永井浩先生の製作によるもので、大学・短大関係者の出席のもと、翌年4月7日に除幕式が行われた。
続いて、体育館が昭和59年9月に完成した。岡崎学舎内には、バスケットボールクラブの専用練習コートがなく、その建設が渇望されていたものである。
竣工した体育館は、3階建て延べ面積4,340平方メートルの堂々とした建物で、2階アリーナは、バスケットボールクラブの国際試合が行えるよう、国際規格(天井高とスペース)に沿って造られた。また、学内の催事にも用いられるよう、ステージが設けられた。1階のトレーニング室には、アメリカ・マーシー社製の16ステーションのトレーニング器具が置かれた。バスケットボールクラブの選手の基礎体力強化だけでなく、学生・教職員のフィットネスや日頃の運動不足の解消に利用されている。
9月29日、愛知県知事はじめ、学生・教職員の出席のもと、体育館の竣工披露が催された。祝宴の後、日本

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航空チーム(当時、日本リーグ2部)とのエキジビションゲームが行われた。
学生食堂も完成した。体育館に隣接して建てられた190席、冷暖房完備の学生食堂は、中尊寺の光堂を思わせる屋根を持った建物で、採光を考慮した明るい屋内は、「学びの泉」を中心とした体育館の前庭とともに、学生の憩いの場となっている。これら2つの建物の完成によって、岡崎キャンパスの様相は一変したと言っても、過言ではない。
施設ではこの他、62年度のカリキュラムの大改訂によってプレゼミが新設されたこと、学生数の増加に伴い、平成2年度からセミナー形式の卒業研究が採用されたことなどにより、演習室不足が深刻な状況になってきた。このため、東棟北隣に、各20名収容の4室を持つ演習棟(2階建て、延べ床面積162平方メートル)が新設された。
こうして一部新装なったのであるが、短期大学家政系3科と共用している岡崎学舎の主要建物は、大学創設の41年から、すでに26年が経過し、老朽化が目立ってきている。しかも学生数は創立当初の200名足らずから現在は倍増の400名近くに増加してきており、男子学生数の増加に伴い、男子学生のための設備が不足してきており、また、新たに食品科学コースを増設して4コースの体制になったこと、などのため、今や、全面的な建物の建て替えと同時に、学舎全体の再開発が希求されているところである。そのための計画案はかなり具体的なものになっている。

豊田学舎に情報センター棟完成
経営情報関係分野は経営学部のカリキュラムの重要な柱のひとつであり、この分野の教育は、社会的要望も強く、今後、一層の充実が求められている。こうした状況のもとで、豊田学舎に情報処理関係の研究室、演習室などと図書館を含む「情報センター棟」が新たに建設されることになった。講義棟内に設けられた図書館が、すでに約4万冊の図書をかかえて、手狭になっていたということもあった。
情報センター棟は、平成3年5月に竣工した。
この建物は、延べ面積3,516平方メートルの5階建てである。
1・2階は一部分、吹き抜けの図書館で、約13万冊まで収蔵可能であり、基本的に全面開架式である。3階は、コンピュータ実習室2室があり、各55台の日立パソコンが備えられ、また、マシン室には、日立の汎用コンピュータM60が設置され、4階は、富士通のパソコン55台を備えた実習室のほか、プログラミング室、ブリーフィングルーム、5階は、教員の研究室とコンピューターガーデンとなっている。
これらの設備の完成によって、経営学部の情報処理教育能力は飛躍的に強化された。
また、平成3年7月には、快適な学生生活のために、第2食堂棟833平方メートルが完成した。

学生選手権大会でV10達成
学生選手権6連勝の輝かしい記録を誇る安城学園女子短期大学時代に続いて、大学が創立された昭和41年から、女子バスケットボール部の大学時代が始まったと言える。
バスケットボール部は、45年に7度目の優勝をして以来、しばらくの間、関東、関西の体育系大学の台頭もあって、低迷の状態にあった。しかし、56年に木村功先生が監督に、堀江和代先生が部長に就任。両先生の絶妙なコンビネーションによる選手指導と、59年に岡崎学舎に体育館が建設され、部が専用の練習コートを持ったことがあいまって、クラブはかつての栄光を取り戻しつつある。
平成3年には、遂に学生選手権V10を達成した。この11年間で、優勝3回、準優勝4回の輝かしい戦績を誇る。
この両先生の指導もさることながら、学業をおろそかにしてはならないという伝統とも言うべきクラブの雰囲気のなかで、授業後の猛練習に励む選手諸君の姿に、アマチュア・スポーツの真髄を見る思いがする。
特筆すべきことは、男女共学以来、試合の応援が様変わりしたことである。応援する学生の数も増加したが、従来の女子のみの、つつましやかな応援とは異なり、男子学生が試合ごとに応援団を組織し、学友のコートでの活躍に大きく声援を送る様子は、微笑ましい光景である。また、経営学部学生を中心とした男子のチームも、徐々に力をつけてきており、学生選手権でのアベック優勝を、大学のみならず、全学園関係者が待望している。

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