第2節 数字で見るこの10年

※しおりを追加すると、このページがしおりページに保存されます

(1)この10年の生徒募集状況

男女共学が始まった平成11年(1999)から4年間は入学者が募集人数を上回っていたが、その後募集人数に満たない状況が続いた。校内で更に生徒たちが勉強できる環境、勉強している風景をつくろうと文理Ⅰコースをスタートさせた平成24年度(2012)は、募集人数を超える526名が入学。しかし、翌平成25年(2013)は、西尾市内の中学3年生の在籍数が大幅に減少し、その影響もあり、91名の欠員を生じ、以降、30名から90名程の欠員が続いた。

画像クリック/タップで拡大

公立高校三河群の1群化への入試制度の変更の煽りを受け、平成29年(2017)はかつてない最大欠員の139名となった。翌年欠員は69名まで下がったが、翌令和元年(2019)には西三河地区中学生280名減の影響で108名の欠員を生じた。

令和2年度(2020)には、令和元年の年末から愛知県の私学助成金増額の動きがあり、最終的には標準家庭で年収720万円世帯までの入学金・授業料が実施無償化となり、その追い風も受け、募集人数との差を35名まで縮めることができた。

しかも、令和元年(2019)の年末から新型コロナウイルス感染症拡大という未曽有の危機が世界を襲った。それはこれから高校生活をどこで過ごすかという、受験生の受験にも少なからず影響した。前年度の私学助成金増額とコロナウイルス感染症の影響を受け、令和3年度(2021)は募集人数を77名超える、575名の入学者を迎えることとなった。

共学元年以来、男子の入学者を増やそうと努力してきたが、令和2年度(2020)に久しぶりに男子入学者が100名を超え、翌令和3年度(2021)には過去最高の152名の男子が入学した。

令和3年度(2021)には商業科が3クラスとなり、施設面などからこれ以上商業科のクラスを増やさすことが困難な状況もあり、令和4年度(2022)入試には、推薦入試で商業科を希望する者は、第2希望として普通科のコースを選択することとなった。

私学助成金増額によって公立との格差が減り、私学を選択しやすい時代が来た。しかし、本丸である教育で勝負し、本校の魅力ある豊かな教育づくりこそが、今後の募集にとって生命線となる。新カリキュラム導入と共に、どんな教育づくりをしていくか、大きな課題となっている。

(2)この10年の進路状況

進路意識の向上と多様化した進路先

過去10年間の進学先を考察してみると、平成24年度(2012)に普通科に文理Ⅰ(国公立難関私大)クラスが編成され、週3時間の早朝0限目、放課後には入試対策の特別補習の設定など1年次から受験に向けた体制を整え指導してきた。それまでは国公立大学への進学者は主に部活動推薦による生徒であったが、文理Ⅰクラス卒業の平成26年度(2014)以降は、国公立大学への部活動推薦以外での生徒が中心となっている。大学合格者総数に顕著な変化はないが、文理Ⅰクラスの影響もあり、難関大学の合格が学校全体に広がっており、数字も上昇傾向にある。更に平成20年度(2008)のコース制導入の際にスタートした英語コースは、実用英語検定2級以上の合格を目標に放課後週2時間の7限目の中での手厚い指導の下、令和2年度(2020)には実用英語検定2級クラス全員合格を達成した。加えて同年同クラスにおいて実用英語検定準1級6名、1級2名合格し、国公立大学への合格者も輩出している。

系列校である愛知学泉大学・愛知学泉短期大学への進学は平成27年度(2015)までは毎年卒業生徒数に対して20パーセント前後を占めていたが、進路先の多様化から減少傾向が続いている。

就職に関しては令和元年度(2019)新型コロナウィルス蔓延や地元大手企業の統廃合の影響を受け、令和2年度(2020)は就職者が減少した。就職希望の競争激化に対応するため、希望者に対して対外的な学力数値を測るために模擬試験を実施するようになった。

画像クリック/タップで拡大
目次
Copyright© 2023 学校法人安城学園. All Rights Reserved.