第4節 大学、短期大学の名称変更

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「安城学園大学」、「安城学園女子短期大学」という名称は、もちろん法人名をそのまま冠したものだが、学外者等には、一般的に「安城」という地名を表わしたものだと受取られることが多かった。したがって、岡崎に学舎をもつ大学、短大について、以前から岡崎地域を中心に、名称変更の要望が法人に伝えられていた。さらに国際教養科が豊田市に開設されれば、豊田地域においても同様の要望が寄せられることも十分に予測されるところから、55年から大学、短大の協議委員会、教授会で名称変更についての検討をつづけていた。そして、創立70周年を迎える安城学園教育の核としての大学、短大が、さらに一段の飛躍をめざすために学名変更は大きなバネとなり得るし、きわめてタイムリーであると、名称の変更を決定した。
新名称については、いろいろな提案があったが、狭い地名によらないこと、建学の精神等本学独自の特色を表わすものであることという考え方に基づいて「愛知学泉大学」、「愛知学泉女子短期大学」と正式に決定した。
「愛知」は地名を表わすとともに、最高学府にふさわしい「知を愛する」理念をも表現しており、「学泉」とは学園歌第1節にある「わが学び舎」「ふるき泉」から採られたもので、汲めどつきせぬ「学問の泉」の府を象徴している。
また、大学、短大の名称変更に伴ない「安城学園女子短期大学附属高等学校」は「安城学園高等学校」に、「安城学園大学附属幼稚園」は「安城学園」(愛知学泉)大学附属幼稚園」に、「安城学園女子短期大学附属幼稚園」は、「安城学園(愛知学泉)女子短期大学附属幼稚園」にそれぞれ変更され、70周年を機に、新しいスタートをきることとなった。

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愛知学泉大学生活文化研究所・研究活動一覧

○安城地域調査班(昭和48年~57年)
飯田真、石川賢作、江川元偉、倉橋久子、榊原住枝、沢野幸子、竪山翠、浜島一郎、堀江和代

家政学が包括する対象分野、すなわち、あらゆる人間活動の凝集体である「生活」はその変化のなかで総体的にとらえねばならない。そこで、都市化による生活構造の変化を明らかにするため、安城市における生活実態調査を行なった。生活の都市化は必ずしも農業経営からの離脱を伴うのではなく、農地所有面積の減少を基軸に変化することを明らかにして、一応、幕を閉じた。

報告書
『愛知県安城市における都市化の構造』
1.『資料編・農家の労働』 昭和51年3月刊
2.『農家の家計費分析』  昭和52年3月刊
3.『衣生活と食生活』   昭和56年3月刊

○比較女性史研究班(昭和48年~51年)
加藤明彦、木村英雄

東西の文学作品に現われた女性像の分析を通して、その生き方や愛の型が人間関係や社会の仕組みによってどのように影響されるかを探りまとめようとした。

報告書
『比較女性史』 昭和51年3月刊

○造形研究班(昭和48年~50年)
富田廣、布宮俊弥

絵画製作におけるイメージの触発の具体化をテーマに、幼児に対する絵画指導において、素材と個のかかわりの中で、幼児の心的内層に堆積するイメージを触発し、それを作品として具体化してゆく表現方法についての考察を試みた。絵画だけでなく、紙クラフト、版画などによる表現におけるイメージを触発させるいくつかの試みについて考えた。

報告書
『絵画製作におけるイメージ触発の具体化』 昭和50年3月刊

○生活環境班 (昭和48年~現在)
飯田真、江川元偉、榊原住枝、鈴木正、濱島一郎、門奈仁之

生活環境班は、昭和45年4月に組織された「食品公害研究会」が、研究所の発足とともに研究所所属の研究班となったものである。班結成の目的は、発足当初は、食品公害を中心とした生活環境問題を明らかにすることであったが、その後、岡崎地区の環境問題にもテーマをひろげて取組んでおり、さらには、高校家庭科教科書の内容を検討することも研究テーマとしている。研究成果は研究報告書にまとめられるとともに、関係科授業・実験内容にも積極的にとり入れられ、教育に還元されている。

報告書
『公害再論Ⅰ――昭和50年代に向けての展望――』 昭和50年3月刊
『公害再論Ⅱ――昭和50年代に向けての展望――』 昭和50年9月刊
『公害再論Ⅲ――高校家庭科教科書をめぐって――』 昭和52年3月刊
『喫煙――その罪と罰』 昭和57年6月刊

○もめん研究班
第1回(昭和48年~51年)太田恵津子、倉橋久子、沢野幸子、鈴木倫代、塚本玲子、寺田純子
第2回(昭和51年~現在)石川賢作、沢野幸子、塚本玲子、寺田純子、古山庸一

木綿は私達に一番親しまれてきた衣料であり、三河がその発祥地であることから、研究所の発足と同時にもめん班を結成した。まず木綿の良さをもう一度洗い直してみようと、資料の収集整理と研究会を重ね、3年目に報告書にまとめて一応班は解散した。しかし近年、木綿の価値が再認識されるなかで、木綿研究再開の必要を感じ、51年4月もめん班を再発足させた。なぜ木綿がいいのか、また木綿の果す役割を各方面から研究し、紹介してゆく。

報告書
『もめん』 昭和51年3月刊

○東南アジア研究班(昭和49年~現在)
石川賢作、木村英雄、小玉泰子、杉浦博子、竪山翠、塚本玲子、寺田純子
(木村、杉浦、竪山は退班)

東南アジアの国々は複合的社会と呼ばれ、言語、宗教、慣習等を異にする多くの民族からなる多様性を特徴とする。この多様性の把握のためには専門分野の異なる人々による共同研究が必要とされ、班を結成し多面的な活動を続けた。とくに、現地調査は昭和48~49年の予備調査を含めて51年、53年、54年の4回にわたり、インドネシア、マレーシア、シンガポール、タイに及んでいる。

報告書
『東南アジア―日本とのかかわりのなかで(Ⅰ)』 昭和53年3月刊
『東南アジア―日本とのかかわりのなかで(Ⅱ)―都市生活の比較』 昭和54年6月刊
『東南アジア―日本とのかかわりのなかで(Ⅲ)―インドネシアの食生活』 昭和56年12月刊

○郷土音楽研究班(昭和50年~現在)
川瀬憲司、佐生嘉彦、西野燿子

地方の都市化現象に伴って、祭囃子や民謡など、郷土に古くから伝承されている音楽が衰退の一途をたどっている。この現状を憂いて、郷土の伝承音楽の収集、保存と伝承方法の研究、および研究成果の地方への還元を主な目的として班が結成された。昭和55年、蒲郡市三谷町の祭囃子と祭唄の研究成果の一部を大学祭と三谷町にて発表、蒲郡市より感謝状を授与された。

報告書
『三河地方のわらべ歌』 昭和54年7月刊

○祭研究班(昭和54年~現在)
堤谷金平、布宮俊弥、山田耕二
(山田は退職)

祭研究班は、各地方で保存されている伝統的な「祭」の現状と変容の動向を記録し、「祭」の変遷を生活史的および生活文化史的方法で考察することを目的として結成された。そして、愛知県北設楽地方の神事芸能として著名な奇祭を最初の研究対象に選び、現在の17ヶ所と既に廃止された4ヶ所の「花祭」についてほぼ現地調査を終え、現在、資料の整理に取り組み、報告書(第1輯)の作成準備がすすめられている。

○人体の科学研究班 (昭和51年~53年中断)
石川正一、森脇正夫

同班は「気候風土が健康に及ぼす影響について」研究を開始したが、メンバーの健康上の理由等により活動を停止している。

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