第4節 躍動する生徒達

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(1)学校行事

[若鮎祭]

新1年生を歓迎する行事。体育館での「クラブ紹介・1分間パフォーマンス」「クラス対抗バラエティ」。中庭には野外ステージが準備され、ステージ頭上には北棟5階から中央棟3階まで張った30メートルのロープに鯉のぼりを設置。そのステージでの「チアリーディング部」「吹奏楽部」「和太鼓部」「軽音楽部」「コーラス部」「ジャグリング部」「ダンス部」の発表。また9店舗の模擬店があり1年生は高校での初めての行事に参加する。

[体育祭]

平成29年(2017)「猪突猛進」をテーマにクラス旗・クラス仮装を制作。学年を越え縦割りでの色別応援パフォーマンス(ダンス)、色別応援パネルに取り組んだ。競技としては100メートル・300メートルリレーなどのレースに加え、台風の目・借り物競争・騎馬戦・クラブ対抗リレーなど盛りだくさんの内容で盛り上がった。保護者の注目度も高く、584人の保護者が来校した。

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[文化祭]

平成29年(2017)2日間にわたり実施。和をテーマに様々な造形が出来上がった。全校で取り組んだネットアートは新しい日本をイメージするデザイン。東京オリンピックのPRも兼ねたペットボトルキャップ10万個による高さ5メートルの歌舞伎役者「暫」。1日目は校内のみの開催。体育館におけるクラス発表を中心に盛り上がった。一般公開日はクラス・クラブより模擬店43店舗が出店。野外ステージでは吹奏楽部・ダンス部・ジャグリング部・書道部・和太鼓部が発表するなど、4,000人の来場者を迎え、大いに盛り上がった。

[予餞会]

前半は運動部功労賞・文化部功労賞・生徒会功労賞の表彰が行われた。コーラス部・吹奏楽部の演奏をバックにスライドで全受賞者の紹介。後半は卒業生対抗のバラエティー企画。3年生の学年団からは卒業生を楽しませるため、仮装やメイクを施し、グループに分かれてステージでのパフォーマンス、最後に餞の合唱を行い感動あふれる行事となった。

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[コロナ禍の中の学校行事]

令和2年(2020)、コロナウイルスによって休校が5月中旬まで続き、若鮎祭、花の撓が中止となった。5月下旬に分散登校が始まり、学校再開に向け動き始めたが、授業を優先するため6月の体育祭が9月の文化祭と合併し、「城西祭」という名前で新たな行事として実施した。長い間の休校、全国のいたるところでの行事の縮小・中止の相次ぐ中での城西祭は、暗い社会の印象を払拭できるよう体育の部では競技のほかグランドで手筒花火4本・打ち上げ花火30発を打ち上げた。文化の部では3年生のみが体育館へ入場し、行事におけるリモート中継を始めて実施した。予餞会もコロナウイルス蔓延防止の観点より体育館での生徒入場をやめ、各教室のテレビへ中継する方式をとった。カメラを3台導入し、スイッチワークでテレビ番組の放映に近い映像を各教室へ中継した。

令和3年(2021)もコロナウイルスの影響により若鮎祭は縮小となった。体育館で新入部員勧誘につながる各クラブの1分間パフォーマンスを実施するのみとなった。体育祭は緊急事態宣言発令に伴い延期となり、昨年に倣って文化祭との融合「城西祭」体育の部としての実施となった。感染拡大防止を徹底する中、感染防止対策を学ぶ位置づけとして生徒・教職員一丸となって取り組んだ。学年別での競技、仮装を2日間で実施した。応援席もソーシャルディスタンスをとって感染防止対策をした。

文化祭は一般公開を中止。模擬店企画も中止となった。城西祭文化の部として一日間実施した。午前はマジックショーを実施し、3年生のみ体育館に入場、1・2年生は体育館のショーをカメラ3台を使って中継をした。午後は中庭でのステージ発表や巨大迷路、体育館前での野外ステージ発表、第1学習センターにてeスポーツ大会を実施。次世代の文化祭を目指し様々な企画を校内で展開した。

(2)矢作「花の撓」

400年以上の歴史を持つ矢作「花の撓」。作物の吉凶を占う誓願寺の行事に合わせて矢作商店街で行われる行事に、学校挙げての参加の下、地域の人たちと協力して作り上げた。

平成13年~31年(2001~19)までこの活動は継続された。保育園・小学校・中学校・高校・大学・地域とつながる全国でも珍しいイベントとなる。旧国道1号線を歩行者天国にして、地域の人が出店するフリーマーケットや城西高校の生徒が運営するマイタウン企画、学泉大学・短大の学生によるワークショップが行われた。また流しそうめんやアトラクション企画での子ども向けの遊具では多くの親子の楽しむ姿がみられた。駐車場に設けたステージでは地元中学生の演奏、地域の方のステージ発表、城西高校の生徒による発表と地域と一体となったステージ発表となり、子どもからお年寄りまで笑顔あふれる日になった。

「花の撓」は、令和2・3年(2020・21)と2年連続コロナウイルス蔓延の影響で実施ができず、イベントとして継続自体が困難となり、令和3年(2021)幕を閉じた。

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(3)地域ボランティア

この活動について述べると、インターアクト部が筆頭にあげられる。インターアクト部は普段から地域の発達障がいのある児童の通う施設にボランティアとして訪問している。平日の授業後に施設に入り、子どもたちの宿題を手伝ったり、工作やボードゲームをしたりして過ごしている。視覚障がいのある方々の団体とも活動を共にしている。ショッピングモールでの外出支援やプール開放のお手伝い、ボウリング交流会などを行っている。車いす利用者との活動では、車いすの介助の方法や車いすの不便さなどを学んでいる。各種募金活動にも多数参加をしている。これらの活動を通して進路希望に変化が起きた生徒も多い。福祉関係の学部や福祉関係の資格が取れる学部を希望する生徒が多く現れるようになった。また、街中で募金活動に対して積極的になった生徒が増えた。障がいのある人の介助を率先して行えるようになった生徒も多くいる。また、和太鼓部・ジャグリング部・コーラス部は、地域の老人ホームなど福祉施設においてボランティアとして活動をしている。演奏・演技を見てもらうだけではなく、演技指導・歌唱指導などでふれあい交流活動を行った。

天文部では、地元の子ども会の要請に応じ、星空観賞会と称して天文台を開放し、月や木星などの天体観測を通じて地元に貢献している。

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(4)東北ボランティア

生徒や教員から「行かねばならない」という声が上がり、安全面や現地のニーズを確認し、震災発生1年半後、主に南3陸町や石巻市を訪れた。活動内容は、瓦礫撤去、仮店舗で営業する復興商店街のお手伝い、そして仮設住宅に暮らす被災者の方々との交流だ。交流内容は、ジャグリングの演技披露と子供たちへのジャグリング指導、スイカ割り・ビンゴ大会、更に岡崎の花火師から提供を受けた花火を持ち込み、花火大会を行った。仮設住宅の方々との交流は、他のボランティア団体では実現が難しく、本校のボランティア活動の特色となった。フットジョグの土赤氏の尽力

による所が大きい。ボランティア活動は、平成24年~28年(2012~16)まで続いたが、復興が進み仮設住宅が閉鎖されるのを機に終了を迎えた。延べ生徒304人・教員11人が参加した。

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[東北スタディツアー]

震災発生から5年が過ぎ、被災地からは「我々のことが忘れ去られて行く」「復旧は済んだが復興はまだ終わっていない」という声が上がるようになった。そこで、「震災を忘れない、復興とは何か?」をテーマにしたスタディツアーを実施することになった。平成29年(2017)7月に、一般社団法人復興応援団の佐野氏をコーディネーターとして、生徒26人・教員3人が参加した。平成30年(2018)8月には福島スタディツアーを実施。岡崎南ロータリークラブ、勿来ロータリークラブの全面協力の下、生徒41人・教員3人が参加した。福島県立磐城農業高等学校の生徒との交流と共に、原発問題と向き合う内容となった。

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[防災訓練アップデート]

寺部曉理事長の「東北で学んで来たことを、それぞれの設置校に還元する時期だ」という発言と、スタディツアーに参加した生徒たちの「自分たちの命を守る訓練を実施したい」と言う声を受け、前述の佐野氏・岡崎南ロータリークラブの協力を得て、生徒・教員が考える訓練を令和2年(2020)11月、令和3年(2021)11月に実施し、生徒・教員・地域が一体となって行う訓練の礎を築いた。

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(5)運動部の実績

「運動部の盛んな学校」という伝統を引き継ぎ、毎年各運動部が活躍を見せている。ここでは詳細を割愛し、全国3位以上の成績を披露しておく。

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(6)文化部の活躍

この10年間の文化部の活動も多岐にわたり多くの成果・業績を残している。美術工芸部・書道部・吹奏楽部・ダンス部・写真部・漫画研究部は毎年各種のコンクールに出場している。特筆されるものは、書道部の平成27年度(2015)第24回国際高校生選抜書展「書の甲子園」団体優秀賞、美術工芸部の岡崎市民美術展デザイン部門・洋画部門での受賞などである。和太鼓部の海外公演も平成30年(2018)のポルトガル公演で6回目を数えている。

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こうした活動の一方、文化部における大きな活動の一つに「地域交流」がある。美術工芸部は、巨大オブジェの制作に取り組み、平成30年(2018)「やはぎ・飛鳥まつりin北野廃寺」では、竹ひご5,000本を使って全長30メートルの「竹龍」を制作した。更に、2020東京オリンピックを高校生より発信したいという思いで、ペットボトルキャップ10万個を使って「歌舞伎役者像」を制作するなど、メディアの注目を浴びている。他のクラブの活動は、前述「地域ボランティア」に掲載してある。

令和元年(2019)に新設された映像研究部では、各行事をドローンを用いて撮影・記録し、校内外への発信力を向上させる一因となっている。この取り組みは、コロナ禍の行事のYouTube生配信にもつながった。令和2年(2020)に発足した学び探求部では、数学の放物線の性質や面積の求め方や英単語の暗記法における効率の良い勉強法の追究に始まり、防災訓練アップデートプロジェクトや進路に関する調べ学習・プログラミングに至るまで幅広い活動を行っている。

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