第1節 法人本部

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(1)理事長の交代
平成8(1996)年5月10日、学校法人安城学園理事長であり学園長でもあった寺部清毅が、呼吸不全のため死去した。これにより、同日付をもって寺部曉が理事長に就任した。
寺部清毅は、本学園の経営が危機的状況にあった昭和42(1967)年に理事長に就任した。私学教育の改善・充実に取り組むことによって本学園の窮状を救い、強力な指導力を発揮し、教育施設・教育環境の整備を次々と実施し、今日の本学園の基盤を堅固なものとした。平成4年以降、学園創立80周年記念式典の挙行や愛知学泉大学経営情報学科の新設、岡崎キャンパスの再開発などにもその手腕を振るった。
新しく理事長に就任した寺部曉は、創立者寺部三蔵・だいから寺部清毅前理事長へと引き継がれてきた建学の精神と教育方針を堅持し、時代に対応した新たなる視点をもって学園発展の道を踏み出した。

(2)新理事長によるビジョン構築
寺部曉新理事長は、本学園の教育改革の方向性を示した新たな理念を、「縦の接続、横の連携」として掲げた。高校までの教育と短大・大学の教育の連続性を特に意識し、また、教室内(第1ステージ)にとどまらず、学内アメニティ(第2ステージ)、地域(第3ステージ)、更には国際社会(第4ステージ)との積極的な教育の連携を、本学園教育の理想とした。
この新たな教育理念の実現に向けて、平成9年5月、自らの直轄機関として「政策室」「政策部会」を設けた。この安城学園政策室での議論を経て今後の方向性が決定づけられ、男女共学化やカリキュラムの検討などが行われた結果、学園全体としての特色が強く打ち出されるようになった。更に、学校間の連携強化のための連絡会や学園全体の委員会も設置された。
政策室では、教育の点検と評価のための「安城学園報告討論会」の継続的な開催を提案した。本報告討論会は、運命共同体である本学園に在職する全教職員が1堂に会し、日々抱える諸課題の共有、そして、教職員が自らの使命感を自覚し、高揚させる場となることを、目的とした。11年6月、第1回が開催され、特に大学と短大に対する危機の克服では、100家争鳴の議論の場となった。以後、本報告討論会の開催は、年間の事業として定着した。

(3)地域との連携
地域との連携は、安城学園の大きなテーマである。大学生、高校生や幼稚園児が地域のさまざまな催しにも積極的に参加するようになり、この10年で地域と学園とのかかわりは大きいものとなってきた。
平成12年、地域に「学びの泉」を提供することを目的にスタートした「学泉塾」は、地域からの協力も得られ盛況なうちに推移している。地域とともにどのように学園を発展させられるかが、今後の課題である。

(4)国際交流
本学園では、広く海外に目を向けた活動を展開してきた。近10年間では、アジア特に中国との交流が活発で、共同研究をはじめ留学生の受け入れなどを行っている。また、創立90周年事業としてネパールの学校づくりにも取り組んでいる。

(5)広報活動
創立80周年を機に設置された広報室では、学園内報や学園要覧・学園教職員名簿の発行、新聞などへの広告出稿などを行っている。平成9年の学園シンボルマークの制定、10年のホームページ開設など、学外への広報を強化した

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