第4節 教育・学習施設

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(1)図書館の充実と再編
大学は「学術の中心として、広く知識を授けるとともに、深く専門の学芸を教授・研究して、知的、道徳的及び応用能力を展開させることを目的とする」とされている。大学図書館は、この目的を遂行するために、学生および指導教職員に対して十分役立つ人的用意、資料の整備、物的施設・管理などを果たすものでなければならない、という大学の理念に基づいて運営されている。
必然的に大学図書館のあゆみとは、大学全体の進化や変容といったあゆみに沿ったものとなる。また、デジタル化など時代の変化にも対応しなければならない。
毎年開かれる日本私立大学図書館総会・研究会において、この数年間の動向と研究発表では、時代は確実に紙媒体の時代から、電子媒体の時代へと変化していることが報告されてきた。これに対応する形で、図書館に電子媒体を機能的に加えることが、21世紀の図書館サービスを提供できるにふさわしい姿であることが強調されてきた。
本学の大学図書館はこれに先駆け、電子媒体の時代が訪れても十分に対処できるよう準備を進めてきた。書籍、学術雑誌類のオンラインでの検索を可能にし、他大学に先駆けてホームページを開設し、学内外からアクセスできる道を開いた。書籍、学術誌は電子媒体になると、絵、写真などの画像もデジタル化しているため、デジタル・アーカイヴとして電着送できる。洋和書の検索はOPACを使用する。ブロードバンド時代には大量のデータを迅速に送ることが可能になるため、全国的にこの動きが活発化すると予想される。図書館は大学間、研究機関間、その他の施設間と随時接続でき、協力可能となる。キャンパスのどこにいても、全世界と常時接続できる状態が実現する。しかし、大切なことは、これによって従来の紙媒体型図書館の良さがないがしろにはされないことである。蔵書の質と量は大学図書館にとっては重大事である。資料の選択、資料の構成については運営委員会の最重要任務であるとの認識のもとに、それぞれの強化にかかわるものを鋭意収集している。デジタル化の波は訪れてはいるものの、現在はまだ、紙媒体の資料を中心とした選択・収集が必要とされている。
平成6(1994)年、岡崎キャンパス再開発の一環として、図書館の新設が計画された。同年11月、工事竣工とともに移転を開始した。
昭和62(1987)年、経営学部の開設とともに設置された経営学部図書館は、平成10年、コミュニティ政策学部の設置とともに、両学部の図書館ということで名称を豊田図書館と変え、再出発した。更に、大学図書館がある豊田学舎と岡崎学舎との間で協議が行われ、岡崎キャンパスの大学図書館の名称を「愛知学泉大学附属図書館」から「愛知学泉大学岡崎図書館」に変更した。

(2)「やわらかい」情報センターへ
20世紀から21世紀にかけての情報技術の発展には、めざましいものがあった。その勢いは、社会基盤を揺るがすとともに、人と人とのコミュニケーションに新しい側面を生み出している。
大学における情報教育とは、もともと専門家を育てるためのものであったが、近年では全学生に対し、基礎的な教育として行うことが当たり前になっている。
現在、本学の学生一人当たりのパソコンの数は、全国の中でも高水準にあり、ネットワークも基礎的な部分は完成している。しかし、教えるべき内容は年々増大しており、講義だけでは消化しきれない状態にある。今後は学生が自学できる環境を拡充していくことが必要である。
情報技術の発展の特徴はその変化が加速しているところにある。そのスピードに対応していくだけのフットワークの軽さが、今後の情報センターに要求される。本学では、コンテンツの制作や配信なども行う、「やわらかい」情報センターをめざしている。

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