第3節 愛知学泉女子短期大学

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環太平洋構想のもとに国際化へ対応
昭和57年4月、安城学園女子短期大学の名称は、愛知学泉女子短期大学となり、この時、それまでの服飾、生活、家政、幼児教育に加え、国際教養科が発足し、5科体制となった。
新設された国際教養科では、ワープロ、パソコンの積極的な導入を図り、カリキュラムにおいても、OA機器操作演習、資料整理法が導入された。続いて、岡崎学舎の家政系3科のうち服飾科、生活科で、更に家政科でも、情報関係科目が開設された。学生たちは岡崎学舎の情報処理室で、各種検定試験に備えて練習し、毎年かなりの合格者を出している。
新たな国際教養科の開設に象徴されるように、愛知学泉女子短期大学では、この頃から、寺部清毅学長の「環太平洋構想」の基本理念に基づき、国際的な活動を強めるようになった。
58年8月、カナダ・バンクーバーのカピラノカレッジとの間に、姉妹提携協定が締結された。これ以降、平成4年までに、同校での夏期研修に、約290名が参加、62年以降は、留学生も派遣している。同校からの本学への留学生も21名となった。創立80年の平成4年には、両校間で、教員の交換プログラム、共同の美術展の開催について合意され、これらは4年に実現をみることとなった。
北京第二外国語学院への短期留学も、60年7月に始まり、これまでに約40名を派遣してきている。平成2年からは1年間の留学生も送り出すようになった。
この他、ニュージーランドのキャリントン・テクニカル・インスティテュート、シンガポールのインリンガ語学学校にも留学生を派遣している。アジア諸国からの本学への留学生は、58年以来、続いている。「安城学園私費外国人留学生奨学金に関する規定」も整備された。
50年3月以来のヨーロッパ研修旅行も、湾岸戦争の年に中止された他は、毎年、続けられている。

情報化社会人の育成と教育の質的充実への対応
女子短期大学では、58年度より、学年暦が改められた。2年生の就職活動を活発化させること、事務多忙期の負担を軽減させること、などを目的とするものである。
62年度からは、カリキュラムが改められ、科目選択制が導入された。5科に共通する改正点は、一般教育科目が自由選択制になったこと、岡崎学舎3科で科の枠を越えて選択出来ること、外国語がフランス語重視から英語重視に変わったこと、ワープロ、パソコン教育を更に深化することとしたことである。
平成元年度からは、5科3学舎で、授業が週5日行われる体制となった、これに伴い、岡崎学舎では始業時刻と終業時刻を変更した。
就職活動では、好成績が続き、専門職域への就職率も高水準化してきている。
施設面では、57年、岡崎学舎に管理棟竣工。59年3月、豊田学舎(現、若林学舎)に体育館。59年9月、岡崎学舎に大体育館。平成元年2月、桜井学舎に多目的ホール。2年6月、岡崎学舎にセミナー棟。3年5月、岡崎学舎南棟の西側に2教室2研究室の校舎、と整備された。
3年7月、「短大設置基準」が施行されるという大きな動きがあった。これは大綱化・自由化、自己点検・自己評価、大学の社会への公開など、学校令公布、学制改革に次ぐ「第三の改革」と言われるほど斬新な内容を含むものである。こうした重要な転換期に当たり、3年度末に、短期大学学長選出規定に基づく学長選出が行われ、寺部清毅学長が再選された。

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