第1節 岡崎城西高校の歴史(before)

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岡崎城西高等学校は、2年間の「安城学園女子短期大学附属高等学校岡崎城西分校」の時代を経て、昭和39年(1964)からは独立校「岡崎城西高校学校」となり、半世紀の歴史を持つこととなった。本校の歴史を校長ごとの時代区分で見ると、創設期(昭和37年~38年 渡辺平三郎、昭和39年~43年 岩城留吉・寺部清毅)・基礎確立期(昭和44年~55年 鈴木修)・充実期(昭和56年~平成4年 富田太)・改革発展期(平成5年~8年 寺部曉、平成9年~21年 村上脩一)である。

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16歳~18歳世代の人口の変化や公立高校の入試制度の変化も本校の教育の歴史に大いに影響を与えてきた。このような外部の教育環境の変化に対しては、第5代寺部・第6代村上時代にソフト面の改革で対応した。「新教育目標 Self-control & Communication」「男女共学校への移行」「2学期制導入」を取り入れ、「学力向上を目指す生徒」「活力ある生徒」「節度ある生徒」の育成を教育の中心に据えた。
また平成11年(1999)に、37年間の男子校の歴史にピリオドをうち共学校となったことは開学以来最大の変革であった。初年度は152名の女子生徒を迎え、新入生678名17クラスでスタートした。少子化への対応と教育の翼の拡大としての男女共学化は、その後の14年間にしっかりと根を下ろし、女子生徒の明るさと積極性によって、本校が「楽ではないが楽しい学校」として地域に認められることなり、西三河における私立高校としての立ち位置も明確になってきた。

50周年記念事業
岡崎城西高等学校は安城学園創立50年目の昭和37年(1962)4月1日開校したが(岡崎市明大寺茶屋17の仮校舎)、現在の岡崎市中園町川成98の地に校舎建築起工式を行った9月26日を創立記念日としている。平成23年(2011)は創立50年目の年となる。通例としては、51年目の平成24年(2012)が創立50周年となるが、安城学園100周年と重なるのを避け、50年目に主な記念式典・記念事業を行うことにした。
この50周年の事業として校門の改修が行なわれた。
旧校門は昭和44年(1969)に造られたものである。門柱は岡崎城の石垣をイメージしたものであった。しかし、のり面の傾斜が急なため、大型バスの入構の妨げになっていた。また、外周道路への見通しが悪く、全校の3分の2が自転車通学である本校では、安全性に問題があった。記念事業としては、記念館・体育館などの案も出されたが、費用と実用性の面から、かねてより懸案であった校門の改修に決定し、諸手続きを経て、50周年記念事業実行委員長・同窓会会長である藤田重行氏に校門の改修を依頼した。設計は浅岡設計事務所で、「無限の可能性」「飛翔」をイメージして設計された。門扉を旧校門より2メートル校舎側に移し、のり面を広く、傾斜を緩やかにし、入学式での記念撮影の定番となっている校門傍の桜を生かし、桜御影石を使用した。外に大きく間口を広げ、見通しの良いものとなった。6月20日に起工式を行い、9月17日に完工式を迎えた。

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記念式典は、平成23年10月28日、岡崎市民会館にて行われた。登壇来賓は、岡崎市教育長(市長代理)・岡崎市中学校校長会会長・衆議院議員・県会議員(2名)・西三河私学協会役員(2名)・前本校校長の計8名であった。一般来賓は、市会議員と矢作地区総代(18名)・愛知県私立高等学校校長と西三河地区公立高等学校校長(32名)・西三河地区中学校校長(41名)・業者関係(36名)であった。内部来賓として、学園後援会・本校同窓会・旧PTA役員・本校1期生・旧教職員など70名を数えた。学園の登壇者は、理事長・学長・学園理事・校長・園長など17名であった。そのほか一般市民・保護者・学園教職員合わせて1,100名の参列者があった。式次第の作成は、題字を今田昌宏(本校書道教諭、日展連続入選)、絵画を福岡正臣(本校美術教諭、日展会友)が担当した。
式典後、法政大学教授尾木直樹氏が「親と教師が元気になる教育論」と題して記念講演を行った。尾木直樹氏は、近年「尾木ママ」の愛称で親しまれている教育評論家で、「子育てと教育は愛」「学校は安心と失敗と成長の砦」が信条である。一般市民など1,300名以上が聴講した。
また、平成23年と24年の創立記念日9月26日には、芸術鑑賞が行なわれた。平成23年は、浅野祥氏による「津軽3味線」鑑賞、24年は、今岡友美氏による「ジャズ」鑑賞であった(岡崎市民会館)。参加者は理事長・城西高校教職員・在校生のみである。浅野祥氏は、8歳にして津軽3味線全国大会15歳以下の部で最年少優勝し、一般A級の部では平成16~18年(2004~2006)まで3年連続優勝を遂げ、近年は海外公演を行っている慶応大学生である。今岡友美氏は、岡崎市出身のジャズシンガーである。天性の歌声と確かな歌唱力、飾らない親しみやすい人柄で人気がある。ゴスペルからビートルズナンバーまで、多様なジャンルに挑戦し、国内外でライブ・コンサート活動を行っている。
記念品としては「大堀相馬焼」が用意された。50周年の記念の年に東日本大震災が起きたため、この記念品には、単なる記念品ではなく復興支援の一助となればとの思いが込められている。相馬焼の陶芸家陶俊弘氏が瀬戸に避難し創作をつづけているのを知り、その紹介で注文依頼をした。福島県浪江町1円で約300年前から、相馬藩の特産物として関東に広がったものである。「青ひび」が器全体に拡がり地模様になっており、狩野派の筆法といわれる「走り駒」の絵が手描きされている。

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また全校生徒には、スポーツタオルを配布された。スクールカラーの緑色の生地に、黄色で50周年記念ロゴと校名を入れたものである。またこれは50回入学生(24年度新入生)にも配布された。日常的にクラブ活動時にも使用されている。
さらに記念誌『写真で見る50年誌』を編集した。創立から平成23年までの歴史を、学校行事等を年代別に、部活動を各部活動別に、111頁、730枚以上の写真で構成し、来賓・学校関係者に謹呈した。

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