第6節 学生の活動と動き

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(1)岡崎学舎の学生会活動

岡崎学舎学生会活動は、学生の代表によって構成される学生会が中心となり、学生が充実したキャンパスライフを送るために、学内のイベントの主催や学生が自主的に参加するサークル活動の支援、地域・社会貢献活動、国際交流活動を積極的に行っている。岡崎学舎では、家政学部と短期大学が共通で活動をしている。学内外の行事は学生会が企画・運営を行い、毎年4月のオリエンテーション時に学生会総会を開催し、年間の活動計画案、予算案を全学生に提案し承認を得て1年間の行事活動を実施する。学内行事では、新入生歓迎会・サークルPR会・スポーツ大会(年3回、競技・運動会)・ハロウィン&クリスマスパーティなどが行われる。また、学外では地域貢献活動として地域のお祭りへの参加、社会貢献活動では、東日本大震災で甚大な津波の被害に遭った、宮城県気仙沼市・石巻市、岩手県陸前高田市・大船渡市を中心に、震災発生時から夏休みを利用し様々な形で交流を続けている。現地に行き被災状況を「見て・感じ・被災者から話を聞き・それを仲間に伝える」。自身の命を守る行動、避難の重要性、防災の必要性、地域への貢献について理解を深めることができた。現地への支援活動には、延べ196人(学生…153人、教職員…34人)が参加をした。

国際交流活動も積極的に行われ、特に国際交流提携先の韓国烏山大学とは、互いの大学祭への参加を通し、学生会同士の交流を深めてきた。その他、各種ツアーも企画され、女子バスケットボール部の応援ツアー(6月の西日本選手権大会、12月の全日本大学選手権大会)は、毎年恒例となり、選手たちの気迫あふれる戦いぶりにツアー参加者も感動と勇気をもらい参加者も年々増えている。

部・サークル活動では、大学・短期大学共通で運動系9クラブ、文科系9クラブが現在(令和3年度)登録をしている。女子バスケットボール部は、全日本大学選手権(インカレ)に18回の優勝を誇る全国屈指の部である。令和3年(2021)12月、第73回大学選手権大会(インカレ)の準々決勝では、1進1退の延長戦激戦を制し、ベスト4へ進出した。コロナ禍でライブ配信での応援であったが、チーム一丸となり最後まで勝利を諦めずに粘り強く戦い抜いた姿勢は感動した。最終結果は4位であったが、優秀選手賞に石原柚香、3ポイント王に鬼塚彩乃(ともに家政学専攻4年生)が選ばれた。

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また、オーケストラ部は、10年前より毎年8月に東北震災復興支援の演奏旅行や「東日本と愛知をつなぐ」コンサートを、岩手県大船渡市、宮城県気仙沼市で開催するなど精力的に活動を行った。

大学祭実行委員会は、委員数も多く、毎年10月に開催される学泉祭の企画・運営をする。例年2日間の開催であるが、令和2年度(2020)、令和3年度(2021)と新型コロナ感染症拡大防止のため、学生・教職員限定の一日開催であった。感染拡大防止対策の徹底を図りながら開催できる方法を模索し、第59回学泉祭、テーマ「花束」を成功させ、令和4年度(2022)、第60回学泉祭につなげることができた。また、短期大学幼児教育学科の「こどもまつり」においても、Google Classroomアプリを活用しての完全事前予約制のもと、第43回を開催し、第44回へつなげた。令和2・3年度は、コロナ禍により、友人との交流の機会や部活動・サークル活動も制限されたが、皆が助け合いながらできる工夫を凝らし、学生生活を送った。

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(2)豊田学舎の学生会活動

豊田キャンパスでは、平成23年度(2011)に「経営学部」と「コミュニティ政策学部」が改組され、「現代マネジメント学部」が開設された。一つのキャンパスに3学部があったこの時期の学生会は、クラブ・サークルの活動支援を積極的に行った。大学広報77号(平成24年(2012)10月1日発行)からは当時、8つのクラブの他に、新設を含む多彩な10のサークルがあったことがわかる。

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現代マネジメント学部の完成年度である平成26年度(2014)からは、学生会は独自イベントの企画・運営に注力し、学年を超えた交流を図った。七夕、ハロウィン、クリスマス、お正月などの季節イベントやバドミントン、ドッジボールなどのスポーツイベント、宝探しイベントなどが開催された。

平成29年(2017)春に「現代マネジメント学部」の募集停止が告げられ、学長から説明を受ける機会が設けられた際には、学生会スタッフを中心とする多くの学生が学部とキャンパスライフを守ろうと、質問や意見を述べた。翌年4月の最後の入学者数の少なさから、学生たちは募集停止という現実を感じ、特に各クラブは自分たちの活動をこれまでどおり行うことができるのか、いつまで活動することができるのかという不安を明確にした。学生会は、キャンパス閉鎖のカウントダウンの中で、各クラブや学泉祭実行委員会と話し合い、令和3年度(2021)までの4年間という長期の計画を立て、自分たちのキャンパスライフを豊かなものにしようと努めた。

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各クラブは順次活動を終了し、令和2年度(2020)に剣道部、硬式野球部、サッカー部、空手道部が活動を終了して最後となった。学泉祭実行委員会は、令和元年度(2019)に第30回の豊田学泉祭で活動を終了した。

新型コロナウイルス感染症の影響を受けた令和2年度(2020)と令和3年度(2021)、学生会はオンライン会議やウェブ上での質疑応答などを活用して会議や学生総会を行い、感染対策を講じた上で季節イベントやスポーツイベントを開催した。また、パソコンやスマートフォンを利用したオンラインイベント「つぶやき選手権」や「ゲーム大会」を開催し、居場所として4号館1階を整備し、キャンパス閉鎖まで学生の交流を図った。

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(3)就職状況(家政学部)

令和元年(2019)12月から始まった新型コロナウイルス感染症により、就職活動は大きな影響を受けることになった。以前にも就職氷河期と言われ、内定取得に困窮する時代もあった。しかし、今回、求人や採用人数の減少という過去と同様の現象も生じているが、以前と異なる点として、就職活動の形態が大きく変化してしまったことが挙げられる。例年、3年生の3月から解禁となる企業説明会やインターンシップ、更には、採用試験までもが対面ではなく、オンラインでの実施となった。

近年の採用条件で重要視されているのが、人物評価である。相手の目を見て、会話を進めるコミュニケーションが、パソコンの画面を通して実施される。この現実に多くの学生は困惑しているようであった。また、パソコンや通信環境においても充分な対応ができない学生もみられた。

このようなコロナ禍においても家政学部の学生たちは、通常年度と同様に内定を取得していってくれた。良好な結果を得られた要因としては、社会人基礎力を就職活動に応用するという事業計画のもとに、外部評価委員による面談、社会人基礎力チェックリストの活用による指導を基礎として、その他にも3年生前期、後期に各15回の就職ガイダンスや就職課によるオンライン面接指導、本学の特徴で強みでもある卒業研究指導教授からの指導・支援などによって達成できたと考えている。

令和4年度(2022)を迎えて、就職活動が本格化しているが、新型コロナ感染症は衰えを見せず、更に感染力を上げてきている。今後の就職活動もオンライン中心に動いて行くと考えられる。その対応として、大学にオンライン面談を行う部屋の準備、社会人基礎力外部評価面談のオンラインでの実施など、コロナ禍で戦う学生たちへ、きめの細かい就職指導・支援を継続的に実施していきたい。

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(4)就職状況(現代マネジメント学部)

豊田学舎では、経営学部とコミュニティ政策学部を融合して現代マネジメント学部となり、学生の就職支援を目的とする就職委員会は次の2つを目標に掲げた。①就職希望者に対する「就職率100パーセント」を達成する。②キャリア教育関連の充実を図る。この二大目標達成のために計画的に就職支援を行った。①就職希望者に対する「就職率100パーセント」を達成するために、3年次の後半から企業の人事担当者を招き学生が積極的に参加して行われる「企業懇談会」、3年次終わりに参加する「業界研究会」、4年次に入り本格的就職イベントである「合同企業説明会」、これらの就職イベントのみならず最新求人情報を基に頻繁に行われる求人見学会など目標達成のための支援を行ってきた。また、②キャリア教育関連の充実を図るために、以下の教育課程上の取り組みを行ってきた。授業内のキャリア教育の支援体制としては、教育課程において、2年次秋学期に「キャリア設計1(必修)」を配置し、3年次春学期に「キャリア設計2(必修)」と3年次秋学期に「キャリア設計3(必修)」を配置して模擬面接も行い、3年次には春学期に「インターンシップ」を配置した。これら二大目標達成のための施策実行により、毎年就職内定率は90パーセント台を維持してきた。近年における就職環境の変化では、まず、企業の求人活動が前倒しとなり、これに対応して学生の就職支援も早期開始となり、今や入学初年次から就職活動準備を始めることとなった。更にこれまで一度も経験したことのない最大の変化は、令和2年(2020)1月から世界規模で感染拡大した新型コロナウイルスの発生である。これにより学生の就職環境は激変し採用ゼロの企業まで出現した。また、採用試験の形態も変容しITを活用した遠隔試験が多くなり、本学も即座に対応し学生たちも果敢に取り組んだ。その結果、就職内定率を例年水準に保つことができた。

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