第1節 この10年の歩み(before)

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私学は建学の精神に従い、学則にある教育目標の達成を目指し教育を行っている。とりわけ本校は創設者寺部だい先生の「人間には誰でも無限の可能性がある。その可能性を見つけ伸ばすのが教育である」との教えに従い、教育に取り組んできた。後藤延光第7代校長は、男女共学から11年が経過した中で学校行事、特に体育祭・文化祭における生徒の活性化に尽力し、村上脩一第6代校長の「楽ではないが楽しい学校」を推進させた。川合輔宏第8代校長は、学校での学びを「1 教科の勉強」「2 部活動の勉強」「3 学校行事の勉強」と称し、更にその3つの勉強に対して「1 苦手なものを得意にしようとする挑戦」「2 得意なものをさらに伸ばす挑戦」「3 未知なること新しいことへの挑戦」という3つの挑戦を提唱し、この3つの学びと3つの挑戦を全教職員・全生徒が理解し、普段から意識して行動するようにした。これを達成するための合言葉として「楽ではないが楽しい学校」を位置づけたのである。その結果の一つとして、ロンドンオリンピック(2012年)リオデジャネイロオリンピック(2016年)、そして2021年東京オリンピックに選手を輩出することができた。中でも山本聖途選手は棒高跳びで3大会連続出場を果たしている。実業界や教育関係等、様々な分野で注目される活躍をしている卒業生が散見される。

運動部の活躍における個々の成績については割愛するが、西三河大会における学校間対抗において、現行の得点制度が始まった昭和62年以降、男子は優勝し続けている。女子も今年度で7年連続優勝を果たしている。インターハイ出場のクラブも多々ある。中でも今年バドミントン女子シングルスで久湊選手が全国優勝した。

自主活動における生徒の活躍として、矢作のお祭り『花の』がある。毎年5月の第2日曜日に行われる地域のお祭りであるが、生徒会が中心となり企画運営全般に携わる行事となった。地元皮膚科医院の駐車場に特設ステージをつくり、警察の許可を取り道路を歩行者天国にし、流しそうめん企画をはじめ、子どもたちが喜ぶ縁日でよく出る店を出した。ステージでは地元の中学校の吹奏楽部の演奏や本校のコーラス・ジャグリング・吹奏楽・ダンス・軽音楽・和太鼓等を披露してきた。

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体育祭については新学期を迎えて約2か月後の6月上旬に実施され、全校生を学年横断で5色に分けて実施。運動部所属が多い本校における競技レベルは高く、白熱した競技となる。中でもクラブ対抗リレーの盛り上がりは特筆すべきものである。陸上競技部はインターハイ出場予定のメンバーが出場し、毎年サッカー部や野球部とのデッドヒートを繰り広げている。また、色別対抗応援合戦は3年生を中心に1・2年生も全員仮装して音楽に合わせたダンスパフォーマンスを披露する。いかに注目に値する行事かは、毎年600人を超える保護者の観戦来場者数が雄弁に語っている。

文化祭は日曜日に一般公開を実施している。様々な企画に、来校者は2,000人を優に超える。授業や部活動だけでなく学校行事においても精一杯取り組む生徒の姿は、学校をより活性化させ、魅力的な学校生活にしている。このような様々な取り組みの成果が、この少子化における本校の募集結果にも現れ、川合前学校長時代より入学者は540人以上となり、現在も続いている。平成30年(2018)にはより能率的でわかりやすい授業をするために、全教室に電子黒板機能付きプロジェクターが設置され、令和2年度(2020)より全教職員にサーフェスプロ7が貸与され、授業で十分活用できるようになった。更に令和3年度(2021)より、第1学年の生徒全員にタブレットを所有させている。コロナ禍においても課題配信等で大いに役立てている。

本校は普通科の学校であるが、建学の精神がある私立校として、他校とは1味違う学校として地域から信頼され、入学基準の成績があれば入学できる学校ではなく、入学したい学校になるように努力してきた。令和3年度(2021)の3年生を含め、卒業生総数は3万人を超える。これまでの伝統を踏まえ、今後も全教職員一丸となって学校発展のために邁進しなければならない。

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