第1節 学園本部

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本学園は、寺部清毅理事長の強力な指導のもとに、学園財政も軌道に乗り、順調な発展の段階に入っていった。
一方、学園をとりまく社会は、情報化、国際化の進展が目覚ましく、教育環境は大きく変化していった。
そうした変化に対応すべく、57年4月の短期大学における国際教養科の増設に合わせ、大学、短大、幼稚園までの学校名を、21世紀へ向けて更なる飛躍のための出発点とすべく改称した。そして更に、教育施設、教育環境の整備を、次々と実施に移していった。
法人本部においては、59年から毎年、夏の学校休暇期間を利用し、本学園全教職員の希望者約30名による海外視察研修旅行を実施している。安城学園長・寺部清毅理事長が常々提唱し、ことあるごとに「海外を含めて広い視野と先見性の目を養え」と言われたことの実践に他ならないものである。平成3年度までに参加した教職員の延べ人数は、約200名。訪問した国も16か国に達している。
一方、57年の創立70周年記念行事では、学園建学の精神に基づき、地域社会に対して文化を還元する目的で、オーケストラを招いて記念音楽会を催すことになり、豊田市民文化会館において、読売交響楽団の演奏が行われた。75周年も新日本フィルハーモニー交響楽団の記念音楽会が行われた。指揮者は、いずれも外山雄3氏であった。そして平成4年の創立80周年は、オーストリアのウィーン交響楽団を招き、名古屋市民会館で記念音楽会を催すことになる。
安城学園長・寺部清毅理事長の海外との交流、教育・文化の地域貢献における実績に対して、63年4月には、内閣総理大臣より勲3等旭日中綬章が授与された。さらに平成元年10月には、大学の姉妹校であるアメリカ・ニューハンプシャー州のニューイングランドカレッジから、人文学の名誉博士の称号が授与された。満80歳に近い高齢にもかかわらず、アメリカの授賞式典に参加された。
また、法人本部では、安城学園高等学校の敷地内の管理棟が、コンピュータ等OA機器増により狭くなったこと、学園規模の増大に見合う理事長室を設けるなどのため、法人事務局を増改築することとなった。平成3年4月から新築部分に理事長執務室が、改築部分に法人本部事務局が移り、明るく、しかも静かな環境での執務が可能となった。

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