第1節 新学長に寺部曉が就任

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前寺部清毅学長の死去に伴い、大学・短大の新学長に寺部曉が就任した。
平成8(1996)年7月、新学長に就任した寺部曉は、いろいろな問題が山積みしていること自体は憂うべきことではないとし、問題を一つずつ地道に解決あるいは解消していくことによって、建学の精神に基づいた教育を実現したいと考えていた。

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新学長の基本的な考えは次のようなものであった。

・家政学部の「建学の精神」の文面には、従来の女子高校、女子短期大学、女子大学という系譜のなかと同じものが使われている。更なる家政学部発展の基礎固めとして、男女共学の家政学部の「建学の精神」を検討したい。
・「個人として自立しつつ、ありとあらゆるものと共生しうる人間」を、愛知学泉大学の教育の理想像と考える。
・建学の精神に基づいて教育が行われるためには、カリキュラムの設計原理として使えるような具体的な教育目標を作る必要がある。
・大学論をはじめとして、大学自身を研究する機能が必要である。
・大学・短期大学を合わせてひとつの高等教育機関であるという観点に立ち、互いに相乗効果を生み出す仕組みを再設計する必要がある。
・改革、改善するには適切なフィードバック情報がなくてはならない。実際に教育を受けている学生の声を定期的に収集し、分析する仕掛けを作る必要がある。
・本学の社会的ポジションはまだまだ高いとは言えない。まず教育で、社会から、地域から、絶大な評価が得られる大学・短期大学というポジションを獲得するべく、全力投球する必要がある。
・教育と研究の融合の問題を議論すべきである。

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