この10年間での一番大きな変化は、学校5日制の導入と男女共学化である。建学の精神に基づきながらも、時代が大きく変わるなかで変化に敏感に反応し、教育も質的に改革していく必要がある。
平成4(1992)年、学校5日制を基軸とした新カリキュラムがスタートした。5日制導入に伴って、必然的に授業時間数は減少し、本校においても教育の量から質への転換を迫られた。自主活動と授業との交わりを提起しつつ、公開講座やフィールドワークの活発化や新科目への挑戦に学校を挙げて取り組むことになった。
そんななか、7年3浦定夫が校長に就任、新しい学校像の模索を始める契機となった。生徒が主体的にかかわり作り上げていくさまざまな自主活動は、創作ミュージカルの発展とともに活発化していった。学園祭は全校生徒の1割以上が主体者となって作るようになり、学年代表者会議の活動は学年行事の核となり、クラスや学年づくりには欠かせない存在となっていった。
高等学校の男女共学化は、安城学園政策室会議で9年6月から11月まで10回にわたって検討され、本校と岡崎城西の両高等学校へ提起された。両校はこれを受け、運営委員会、職員会議などで論議を重ね、「男女共同参画」の時代にふさわしい、「男女共生の教育」の新しい段階へと進む必要があるという認識で一致した。「女性の自立」を掲げた創立期から、「人間の自立」を求める現代的課題に応え、11年4月、男女共学がスタートした。