平成30年(2018)4月、幼稚園教育要領が改訂された。「環境を通して行う教育」を基本とすることは変わらないが、幼稚園教育において育みたい資質や能力が明確化された。また、5歳児終了時までに育ってほしい具体的な姿を「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」として明確化され、幼小接続が推進された。
附属3幼稚園でも、主体的・対話的で深い学びとなる保育を目指して、各園のカリキュラムの取り組みを充実させている。令和3年度(2021)から附属3幼稚園の合同研修会を復活させるなど、指導の改善を図っている。
3園を担当する栄養士1名を配置し、食育にも力を入れ、自園調理の給食の充実を図るようにした。また、バス添乗職員・預かり保育担当保育者を配置し、専任保育者の負担軽減・保育の充実を図っている。
令和元年(2019)10月より、3歳から5歳までの幼稚園を利用する子どもたちの保育料が国の制度により無償(月額2万5,700円)となった。また、保育の必要性の認定を受けた新2号の園児についても、限度額はあるが、預かり保育料が無償化された。桜井幼稚園では平成21年(2009)、短大幼稚園は平成22年(2010)、大学幼稚園は平成27年(2015)から預かり保育を実施し、夏期・冬期預かり保育も実施している。保護者の要望もあり、令和元年度(2019)より短大幼稚園、令和2年度(2020)より桜井幼稚園が、新たに春期保育も実施するようにした。
附属3幼稚園の教育方針
3つの幼稚園共通の教育方針は、学習モデル「智・徳・体・感・行」に基づいて、自ら学ぶことができる子どもたち・共に学ぶことができる子どもたちを育成することである。
短期大学附属幼稚園
教育方針
① あそびと集団生活を通して、健康な心と身体を育てる。
② 「元気な子・明るい子・考える子・思いやりのある子」を育てる。
教育活動と保育の特徴
教職員一人ひとりが短大幼稚園の教育方針を念頭に置き、子どもたち一人ひとりの潜在能力を可能性の限界まで開発する。
各学年の心身の成長・発達の状況を踏まえて、幼稚園教育要領と前述の学習モデルを踏まえて、教育活動計画を作成し、実践する。
・安城学園高校、愛知学泉短期大学、愛知学泉大学等系列校との交流
・スクールバスに乗って園外保育に出かけ、様々な体験
・クラスの様子を自由に参観するオープンクラスと親子給食試食会
・栄養士を中心に園調理の給食の実施と食事指導
・外部専任講師による英会話、体育指導・温水プール指導
・5歳児はお泊り保育の実施(サマーキャンプ)
・泥んこ遊び、水遊びの実施(6・7月)
大学附属幼稚園
教育方針
① 運動による健やかな保育を目指し、健康な心と身体を育てる。
② バイリンガル教育で「世界はひとつ」の精神を育む。
③ 創作活動で夢のある心豊かな環境を創る。
④ 奉仕活動で生命に感謝し、思いやりのある心を育む。
教育活動と保育の特徴
子どもたちの持つ潜在能力を開花させるのにふさわしい才能開発のためのチャンスや、健やかな心と身体を育む環境を整えている。子どもたちの「できた!」という自信を育むことを教育の基本とし、様々な体験ができるようにしている。
・外部専門講師による温水プール指導・体操指導・英会話指導
・愛知学泉短期大学、愛知学泉大学、その他の系列校との交流
・スクールバスに乗って園外保育に出かけての様々な体験
・栄養士を中心に、自園調理による給食と食事指導
・放課後に行う多彩な課外教室(スポーツクラブ・サッカークラブ・新体操クラブ・英会話教室・絵画造形教室・ピアノ教室・ヴァイオリン教室・リトミック教室・もじクラブ)
大学附属桜井幼稚園
教育方針
① 自分で「あそび」を見つけ、
とことんのめりこんであそべる子に育てる。
② 豊かな生活体験から自ら学び、
問題を解決していく自主性を持てる子に育てる。
③ 指示されるのをまつのではなく、
自分の頭と心で考え判断して生活できる子に育てる。
教育活動と保育の特徴
教職員一人ひとりが大学附属桜井幼稚園の教育方針を念頭に置き、子どもたち一人ひとりの潜在能力を可能性の限界まで開発する。各学年の心身の成長・発達の状況を踏まえて、幼稚園教育の基本である5領域・学習モデルを踏まえて教育活動計画を作成し、実践する。
・裸足の心地よさを園児に体験
・階上テラス・虹の保育室などの豊かな自然環境
・外部専門講師によるわらべうた・剣道・茶道・英会話・体育指導
・5歳児は日帰りのサマーバケーションを体験
・スクールバスに乗って園外保育に出かけ、様々な体験
・栄養士を中心に自園調理の給食の実施と食育指導